これからイラストを描きたい人の環境整備に関する個人的まとめ(ハード編)

可愛い女の子のイラストを描けるようになりたい!できれば漫画も!

みたいな事を思い始めたのが一昨年の年末。それから1年とちょっと、絵を描く環境について色々試してみて気づいた事、思ったことを色々書き綴っておこうと思う。

とりあえず僕もまだ全然ドがつくような初心者なので、参考になるかどうかは保証いたしません。

 

まず、本当に軽くググるだけでも簡単にわかる事だけど、

絵を描くにはそれなりに(人によってはかなりと思う人もいるかもしれない)お金がかかる。

理由は読んでいけばわかると思うけど、ちゃんと今後本気で絵を描こうと思うなら、デジタルならソフトとハード合わせてざっくり10万円くらい用意しておくと安心かもしれない。(僕の場合、携帯乞食やら何やらで工面したものをぶち込んでやっている)

 

先に言っておくがそれなりのお金が掛かるのはデジタルでもアナログでも変わらず、デジタルなら「初期投資」、アナログなら「画材代」という形でお財布を刺激してくれる。

 

●アナログ環境

僕は結局デジタルだけで描くことにしたので、アナログの画材代がどのくらいかかるかはそこまで詳しくないのだが、とりあえずどんな感じか掴んでみる為に使ってみたコピック(イラスト用のマーカー)だと、

                 

 このくらい。24色1セット5000円くらい。

しっかり練習するとなると、よく使う肌色とか、好きなキャラの髪色とかは結構なペースで無くなる(1週間とかそのくらい)ので、その度に1本300円くらいのバラ売りをアニメイトの画材コーナーに買いにいく必要がある。

正直色鉛筆とかでもいい気もする。ただ最終的にメリハリのある、デジタルイラストと遜色ない絵を描きたいのであればコピックは避けて通れないように見える。(僕はコピックじゃないといけないようなレベルまで達してはいないけど)

 

アナログイラストを志したい人は、

【イラスト初心者向け】アナログイラストのためにそろえたいアイテム | nanapi [ナナピ]

とかを読んでみるといいかもしれない。

 

また、僕はイラストを1枚描くあたりからスタートしたので漫画となるとどうなるかはよくわからないので、

【アナログ漫画描きの必需品】漫画描きの俺が独断と偏見で画材を評価していく|お絵かき初心者の学習部屋

 この辺りを参考にすればいいんじゃないだろうか。

 

●デジタル環境

僕が色々試してみたのがこれ。買ってないやつも含む。

手を出しやすそうなところから順番に挙げていく。

オススメ度はかなり主観的。

 

モバイルタブレットAndroidiOS

ちゃんとイラストを描くためのソフトがあんまない印象があるが、ウェブブラウジングなどで1台持ってるとめっちゃ捗る。

  • Nexus7(2012)+Bamboo Stylus duo (購入済み)(オススメ度★★☆☆☆)

             

 

現価格で大体18000円弱。僕が買った時はもうちょっと高かった。

厳密に言うとイラスト用に買ったのはスタイラスペンだけで、タブレットの方は普通に使いたい為に購入した

結論としては、筆圧検知(線の強弱)が無くタッチも精密じゃないので、これで描くくらいならチラシの裏にボールペンで描いてた方がいいよ!くらいのものだった。まぁでも一応描けるよ、って感じ。

ただ、Nexus7の完成度・コストパフォーマンスの良さは本当に素晴らしいの一言に尽きる。、絵を描く用途以外でタブレットを使ってみたい!と思ったら是非これを買ってみるといいと思う。

参考イラストを表示したままアナログや他の端末で絵を描いたりするのにも使えて普通に便利。

1万円台で買えるGoogleのタブレット「Nexus7」を実際に使い倒してみました - GIGAZINE

 

値段はほぼ倍だが、置くだけ充電や背面カメラのついた2013年モデルが出ているので、そちらも検討の余地がある。

レビュー:Google Nexus 7(2013) 試用レポート(前編) - Engadget Japanese

                  

 

  • iPad(miniやAirなど含む)(未購入)(オススメ度★☆☆☆☆)

 

上記のNexus7(2012)に比べるとminiでも価格が3倍以上。2013モデルと比較しても割高感が否めない。確かに軽く取り回しが良く、iOS用お絵かきアプリもそれなりに揃っているが、「デジタルイラストを描きたい」のであればiPadに4~5万もつぎ込むのは本当に「無駄」の一言に尽きる。

ガジェクラ的な見方だとちょっと使ってみたい気もする。Airは多分あの画面サイズのタブレットの中じゃ最強に見える。miniも持ちやすくて良い。

iPadminiでスクフェスやりたい

 

ペンタブレット

デジタル絵を描くならこれが最もメジャーな道具だと思う。用途が完全にイラスト専用なので、完全に覚悟決めた人が買う物である。

 

  • Wacom Intuosシリーズ(旧Bambooシリーズ)(購入見送り)(おすすめ度:★★★☆☆)

                 

ペンタブでほぼ一強状態になっているWacomのエントリークラスペンタブレット

ちょっと前までBambooとIntuosの2シリーズだったのが、それぞれIntuos/Intuos Proに変更されたのでちょっとだけ紛らわしい。

エントリーモデルで単体なら1万円以下で手に入るのに、安心安定のワコムクオリティ。

ただ、しっかりどんどん描いていく、ってなると少し心細い点がいくつか。Sサイズだとやっぱりちょっと小さい。あと、意外と便利なショートカットキーが無かったりするのも痛い。将来的に不満になるかもしれないってのがちょっと、ね。

正直僕くらいのレベルだと、描き心地とか分解能とか筆圧検知レベルとか、そこまでProと大差があるようには思えないので、そういうのを気にしないならこのシリーズでいいと思う。

また、イラストソフト付きのものも売られているので、ソフト持ってないならそれを買っちゃってもいいだろう。

                 

 

  • Wacom Intuos Proシリーズ(旧Intuosシリーズ)(購入見送り)(おすすめ度:★★★★☆)

            

同じくWacomのプロ仕様ペンタブレット。一般的にIntuosって言ったらコレ。

絵師や同人作家ではこれを持っている人が一番多いんじゃないかと思う。

ワイヤレスに出来たり沢山の付属パーツを使えたりもする。ショートカットキーもあるし、とりあえずお金に少し余裕があるならこれでいいんじゃない?っていう感じ。

紹介がすごい適当だけど、まぁこのペンタブの良さを書いてる人は少し調べればいくらでもいるでしょう。

周りにはMサイズ以上じゃないと嫌だって言ってる同人作家がちらほらいるので、まぁそこはお財布とご相談の上。

 

                  

前述の一強状態のせいで全然知られていないプリンストンというメーカーのペンタブ。結構品薄で、発売直後はAmazonでも注文してから届くまで2ヶ月掛かった。

大きさはだいたいIntuos proのMサイズより一回り小さいくらい。結構端ギリギリまで描けるので使う上でのサイズはそんなに変わらないかも。

筆圧感知レベルがIntuos Proと同じ2048段階で大きさがMサイズと同じくらいなのに、値段がおよそ4分の1とびっくりするほどお買い得。Intuosじゃちょっと物足りない、でもProは高い……!みたいな時にオススメ。

 

Kurofuchilog 【レビュー】プリンストンのペンタブ PTB-STRP1

ただ、上のレビューに書かれている通り、耐久性が低い。僕も1年ちょっとこのペンタブで練習してきたのだが、最終的に充電端子の金具がポッキリ折れてしまい使えなくなった。ペンもちょっとボロくなってたし。

しかし本当にコストパフォーマンスは恐ろしい子

 

  • Wacom Cintiq 13HD(購入済み)(おすすめ度:★★★★★)

                  

 再び王者Wacomのターン。液晶タブレット!!!

なんとワコムの液晶タブレットが7万円台で買える時代がいつの間にか来てしまっていました。

プリンストン製ペンタブが壊れたのでIntuosを買おうと思い、いやでもそれだったらサブディスプレイにも使えるこっちを……と。

性能はもちろんIntuos Proに匹敵。画面に直接描けるので、本当にデジタル絵を描くのが楽しくて楽しくてしょうがない。ペンタブで画面凝視しながら別で手を動かすの、今思うと物凄く疲れるんですよ。

7~8万円は普通に高い買い物になるけど、スマホ1台買うのとさして変わらない金額でこんなシロモノが手に入ると思えば、いい買い物したなぁと思っている。

買える余裕があるなら、是非買えばいいと思う。ちなみに2014/3/16現在、価格.comの売れ筋ランキング1位である。

価格.com - ペンタブレット

 

 レビューもかなりあったので、少し導入に不安があるなら見てみるといいかも。

Cintiq 13HD 導入まとめ(覚書):CAFFEINのブロマガ - ブロマガ

WACOM CintiQ13HD レビュー - 自家発電処

 

これよりでかいサイズのやつも、もちろんあります。値段は倍以上になりますが。

ちょっとそこまで来ると初心者にはハードル高すぎよねって僕は思いました。

 

 

Windowsタブレット

艦これの大流行で一気に認知度や売上が上がって、今後発展が期待されているタブレットWindowsストアアプリはちょっと貧弱だけど、ちゃんとWindows8または8.1が入っている機種ならパソコンで使っているアプリがちゃんと動く。ネトゲだってエロゲだってできちゃう、そんな便利な子。

イラストに使うとなると、実用性のあるものはまだ数機種しかない。あとはどちらかというとPC性能を高めてるものばかりで、ここで言及するものではなさそう。

 

  • Surface Pro 2(未購入)(おすすめ度:★★★★☆)

                

もう喉から手が出るくらい欲しい1台。ワコム製のパーツを搭載していることで、他のタブレットとはまるで比べ物にならない精度で絵を描く事が可能。その上タブレットというかノートパソコンとしての性能も申し分ない。

持ち運ぶには少し重めなので、軽めのノートパソコンとして捉えちゃっている。

買ったばかりはちょっとペンの反応する位置がズレたりして気持ち悪いらしいけど、設定で調節してあげればすごくいい感じになるとか。

狙い目は最低構成+3万でメモリ・SSDの容量がどちらも倍になる256GBモデル。

……なんだけど、マイクロソフトさんが何を考えているか知らないが3~4ヶ月も出荷停止中。定価では手に入らない状況が続いてます。

初代Proも同様に絵を描けるし普通に手に入るけど、そこまで値段が変わらない上に連続起動時間がPro2の半分くらいとちょっと買ってしまうのは勿体無い気がする。

 

Proのついてない方のSurfaceも普通に手に入るし安いけど、パソコンで使うようなデスクトップアプリが使えないのでイラスト用途には向いてない。

僕はPro3が出るのを待つ事にしようかと思っているが、販売再開されたら即決で買ってもいいシロモノ。

 

  • ASUS Vivo tab Note 8(購入済み)(おすすめ度:★★★★★)

                

ひっそりとASUSから発売された、8インチWindowsタブレット

ASUS VivoTab Note 8で絵を描く|肉うどん

Nexus7より一回り大きく、ちょっと重いくらいだけど、ちゃんとWindows8.1を搭載している。また、こっちもワコム製のデジタイザを搭載している為、ちゃんと筆圧検知でお絵かきをする事ができる。

その上お値段なんと5万円を切ってくれている。

ちゃんとSAIやフォトショ、クリスタを動かす事もできるので、そういった意味では現状、最安のイラスト用液タブになっている。

ちょうどノートパソコンの買い替えが必要で、前述のSurfacePro2も手に入らない為、思い切ってこちらを買ってしまった。出先で艦これがやりたかったの

本体に収納できるペンでも絵を描くことはもちろん可能だが、ちょっと持ちづらい為、対応している別のスタイラスペンを使うと良いだろう。

僕が買ったのは、2002年発売の3世代前Cintiq用ペン。

                

何故かVivotabで使えちゃう。Cintiq用ペンだから握りやすいし、裏っ返せば消しゴムとして使える。少し値は張るけどイラスト用としては申し分ない機能を持ってる。

ヨドバシカメラでVivotab買った時についたポイントのいい使い道になりました。

握りやすさで絶対上の方がいいとは思うけど、見た目とかそこらへんを重視したいのであればこっちでもいいかもしれない。ちゃんと消しゴム機能あるし。

                 

 出先に持っていくにも申し分ない軽さだし、普通にノートパソコンとしても使えるし、なかなかこれ、いい。

艦これ超捗る

 

  • Cintiq Companion(購入見送り)(おすすめ度:★★☆☆☆)

……これ買うくらいだったらノパソ+CintiqにするなりSurface使うなりした方が絶対いいよ!!!っていうような大きさとスペックとお値段のワコムタブレット

正直、これは外出先でどうしてもCintiqのレベルの性能が必要な人以外にはオススメできない。僕らイラスト初心者には絶対いらない。

 

終わりに

こんな感じで色々試してみてました。めっちゃお金掛かってるねわぁい頑張って絵を描かなきゃ。

コレ読んで「高い!」って思った人もいるだろうし、多分1年半前の僕が読んでもそういう反応すると思います。

 

でも、ちゃんと道具を揃えて描くってのは、すごくモチベーションに繋がります。僕も液タブ買ったからには描くぞオラアアアアって感じで毎日楽しく落書きを量産しています。

上手い人に「どうやったら上手くなりますか?」と聞くと皆口をそろえて「描けばうまくなるよ!」って言うっていいますよね。僕の周りも結構似たような感じでした。

でも、初心者として僕が彼らに聞きたいのはそういう答えじゃなかった。

実際たくさん描けば上手くなるのは事実だろうけど、自分の描いた絵があまりに稚拙で描くモチベーションが続かない、沢山描けない。

やれば確実に上達する練習法を知って、それを実行することで、その壁を乗り切りたいと思っていた時期が、僕にはありました。

結局僕はそのスランプを「液タブを使ってデジ絵の楽しさを知る」ことで乗り切りました。

もうね、下手でも楽しいんです。液タブでゴシゴシ描いてレイヤー分けて更に綺麗にして色塗って、ってストレス無く出来るのがホントに。

リビングにVivotabを置いて、夕食後に珈琲淹れて母親と一緒にテレビを観る傍らでデジ絵を描くようにもなって、「どこでもデジ絵を描ける」ようにしました。たくさん描けるねやったねたえちゃん。

僕がデジタル絵を描く為に1年半で費やした金額は、ハードだけで十数万にのぼります。でも僕はこれを使う事によって絶対に上手くなれる、そんな根拠の無い自信が今の僕にはあります。

いい道具を揃える、って行為には単に便利にするだけ以上の重要な意味があるのではないでしょうか。

 

他にもいいモノがあったら、是非教えて下さい!